2012年8月8日水曜日

読書メモ

「天使と髑髏の密室」本格ミステリ作家クラブ編

双子の兄のアリバイ/墓地から消えた女/密室好きの軽侮/呪いの公家伝説/保育士の不信/見えない墜落死体/華麗な“貴族探偵”/髑髏が跳ねる坂/女達の交換殺人。魂を震わす不可能犯罪が炸裂する!<収録作家>有栖川有栖、伊井圭、折原一、霞流一、加納朋子、柄刀一、麻耶雄嵩、物集高音、若竹七海、鷹城宏、巽昌章

序文(北村薫)
「不在の証明」有栖川有栖
「通り雨」伊井圭
「北斗星の密室」折原一
「わらう公家」霞流一
「ひよこ色の天使」加納朋子
「人の降る確立」柄刀一
「トリッチ・トラッチ・ポルカ」麻耶雄嵩
「坂ヲ跳ね往く髑髏」物集高音
「交換炒飯」若竹七海
評論「中国の箱(チャイナボックス)の謎」鷹城宏
「論理の蜘蛛の巣の中で」巽昌章
解説(日下三蔵)

「プロレタリア文学はものすごい」荒俣宏

プロレタリア文学といえば、抑圧された民衆の姿を描いたシリアスな文学……というのは常識にすぎない。それはとてつもなく面白く、豊穣な世界なのだ! 劇的な時代を生きた平林たい子、葉山嘉樹、中野重治らが自らの生涯や体験を作品に投影することにより、あまたの強烈な表現、奇怪な物語が生み出されていった。ホラー・笑い・エロスが横溢する「忘れられた文学」を現代の眼で新たに読み直す、脅威の文学ガイド。

イントロダクション「忘れられた幻想……プロレタリア文学を最高に楽しむ」
第1部プロレタリア文学はおもしろい
第一章疲れることの怖さ
第二章江戸川乱歩の困惑
第三章肉欲と労働者
第四章メトロポリスの人造人間
第五章忍術小説と労働大衆
第2部プロレタリア文学はものすごい
第六章おもしろすぎる罪(上)
第七章おもしろすぎる罪(下)
第八章肉体の匂いと心の叫び
第九章ドラマの自演力について
第十章強いぞ、女教師!
第3部プロレタリア文学は奥深い
第十一章「プロ文」を超える文学
第十二章志賀直哉の謎
第十三章ある失敗企画を追って(上)
第十四章ある失敗企画を追って(中)
第十五章ある失敗企画を追って(下)
エピローグ「そして誰もいなくなった」

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