2013年11月13日水曜日

読書メモ

「トラブルなう ~クレームに臨む時、僕はいつもビビっていた~」久田将義(ミリオン出版ナックルズ選書)

コンビニの片隅にひっそりと置いてある「実話ナックルズ」という雑誌。ひっそりと九年も置いてある。内容はゴシップ、スキャンダル、アウトロー、芸能、事件、ギャングカルチャー、都市伝説……。アウトロー雑誌として知る人ぞ知る存在になった。しかしその裏では当然のごとく数え切れない抗議がある。編集者の仕事はページを作って雑誌を刊行するだけではなく、出版後の抗議への対応が実は編集の腕の見せ所。そのトラブル記とどういう風に対応してきたのか。編集の「裏仕事」が本書に記してある。

久田将義(ひさだ・まさよし)
1967年、東京都世田谷区生まれ。神奈川県横浜育ち。法政大学社会学部を卒業後、(株)産経メディミックスに入社。その後、三才ブックスに入社、「別冊ラジオライフ」編集部に所属。後に、ワニマガジン社へ移籍、その傍ら、ムック「ワニの穴」シリーズ(「東京ダークサイドリポート「うわさの裏本」「ドキュメント消えた殺人者たち」「アウトロー伝説」「結婚できない男たち」等)の編集人。2000年、ミリオン出版に移籍し「ダークサイドJAPAN」の創刊編集長。2001年、「実話ナックルズ」編集長。2005年、「実話ナックルズ」編集長兼任で「ノンフィックスナックルズ」「THE HARD COREナックルズ」創刊。2006年末、選択出版に移籍。月刊「選択」次長。2007年、「週刊朝日」編集部に移籍。2008年、ミリオン出版に復帰。「実話ナックルズRARE」を創刊するが創刊号にて休刊。2010年、「実話ナックルズ」編集長を経て現在編集局次長。「実話ナックルズ」「怖い噂」「ナックルズ・ザ・タブー」他増刊発行人。(Wikipediaより)

目次
第1章アウトロー編
ヤクザを隣に乗せて最悪のドライブ「お前の事、絶対に殺したるからなぁ!」/若手ヤクザからの洗礼「それがアンタの誠意ってやつか?」/自称「飛鳥会」からの脅迫電話「お前んとこの社員首斬って晒す事にしたから」/自称右翼からの恫喝「右翼やってるもんだけど、街宣車回すぞ」/
武闘派ギャングからの抗議「これで終わったと思うなよ」/エセ同和から出版社の弱点を巧みについた怒声「雑誌買ったコンビニに抗議したるぞ」/ヤクザという存在「ヤクザとは?……あなた方と同じですよ」/脅迫状が来た!「暴走族なんて載せている雑誌は国賊だ。夜道に気をつけろよ」
第2章政治家編
大物国会議員の信じられない恫喝「いい加減な記事を書く奴は抹消するぞ!」/売れっ子国会議員の抗議「君の逮捕拘束、ありますからね」(相手弁護士)/法廷でヤメ検の声が響き渡った「あなたそれでもジャーナリストですか!!」/マスコミを席巻した抗議の嵐・総理大臣からの執拗なクレーム。/今だから話せる「防衛省汚職事件」の内幕・決め手は官僚X氏からのリークだった/石原都知事暗殺計画ぅ!?・所轄の刑事がアポなし事情聴取/水谷建設事件記者で名古屋から「抗議の使徒」が「ウチの社長の人脈をなめないで下さいね」
第3章文化人・ライター編
有名ライターとロフトプラスワンでの公開討論「今日は言質を取りに来たから」/「東京一危険なライター」との対決「刺すぞこの野郎」/イケイケ出版社との裁判「おたくの記事のおかげで採用人数が減りましたよ」/論争に保険をかける有名ジャーナリスト「これを他に書いたら一億円払うという誓書を書きなさい」/宅八郎というトラウマ・とうとう十二指腸潰瘍に……/プライドが高い有名大学の名誉教授「君ね。これは名誉毀損ですよ」/エセ保守主義文化人へ・何が「今こそ右翼が頑張らなければ」だよ
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